無痛鎮静法

生活している歯髄を殺さないで、歯を生かしたままで治療しています.ですから、歯冠を修復する際には、必ず無痛的な処置が必要になります。その場合、注射麻酔ですと、注射そのものが痛くて、怖い感じがする他、時間的に限られた40分間程度の短時間しか効果がありません。

咬合を重視した機能回復を主に取り扱っていますから、1本や5本という少数の歯を対象に取り扱う場合は別ですが、15本、25本の歯を同時に対象とした印象採得や歯冠修復物の合着などを行いますので、全身麻酔法を1974年8月の開業時から採用しています.

酸素ガスと亜酸化窒素ガスのパイプを床配管してあり、そこに吸入器のJackをConnectすると、簡単確実に笑気吸入鎮静麻酔が実現します.この方法は極めて安全な方法です.空気中に78%ある窒素ガスの代わりに亜酸化窒素ガスを酸素60%〜70%に混合して吸入するだけです.

吸入麻酔中の意識は正常なままです.ただ単に痛みの感覚だけが取り除かれる特徴があります.途中で電話に応対できますし、トイレに立って行くことにも何ら支障がありません.完全に治療処置が終了した後では、100%酸素ガスを15分間吸入すると、確実に麻酔効果は解消して、自動車の運転も安全に出来ます.

一般的な歯科診療室では、保険診療でなくても、歯を生かしたままで、治療する技術が世界的に乏しく、多数歯を歯冠修復する際には、そのほとんどが抜髄という歯の歯髄を殺して行われています.

歯根内部の形態は複雑に分岐していて、その歯内療法と呼ぶ根管治療の予後経過は良い物では決してありません.
死んだ歯は貝殻のような歯の死骸になりますから、虫歯にも抵抗力が無くなりますし、破折したり、歯根の先が化膿したりし易く、10年すると1/3は確実に抜歯される危険性があります.

今日まで、歯髄を除去する抜髄を過去41年間以上必要とはしていませんが、もしも、抜髄して根管治療=歯内療法を行う前には、3次元のX線CTを撮影して、歯根の形態を確認しています.歯根形態が複雑な場合には、普通の歯内療法を行っても、結局失敗することになります.

また、日本の29の歯学部病院ですら、患者の下顎運動を測定して、個々の患者のデータを使って、安全で歯切れの良い鋭利な歯冠修復を行っている所は皆無です.小笠原歯科診療所では1975年4月以来、アメリカで習得した下顎運動の測定値を使った歯冠修復を実施しています.

印象採得にも、不正確だけれども、歯科技工士の補助が要らないシリコーン印象材をまったく使わないで、世界的に精度が公認されている全寒天印象法を実施しています.28本の歯を一度に製作して、まったく無調整で、そのまま患者の口腔内に合着できる技術があります.1995年2月からWien大学のProf.Slavocekによる順次誘導咬合様式を国内では唯一実施しています.Wax Cone Techniqueによる歯切れの良い臼歯離開咬合です。

咬合を治療すると歯周病は再発しません.

シリコーンを使って印象している国内の歯科診療室では、3本や5本ずつに分けたり、何度も、印象したり、仮に歯冠を合着して、咬合を調整したりと、世界水準から見た場合にはデタラメな素人療法が行われています.

そのような所では、歯科の全身麻酔法は必要ありません.